著名な文化人が亡くなった際、インターネット上では遺産相続や遺言状の行方を巡って根拠のない憶測や噂が飛び交うことが少なくありません。瀬尾まなほさんに関しても、「莫大な遺産を相続したのではないか」「寂庵の後継者争いがあったのではないか」といった真偽不明の情報が一部で囁かれました。
しかし、取材データや関係者の証言を照らし合わせると、これらの噂は完全な誤解であることが分かります。
寂聴さんの著作権管理や寂庵の運営、宗教的・文学的資産の承継は、生前から法的に整備された一般財団法人や親族、しかるべき寺院関係者のもとで厳格に管理されています。瀬尾さんはあくまで「雇用された秘書」であり、遺産相続の権利者ではありません。
瀬尾さん自身も、生前の寂聴さんから受け取った最大の財産は「お金や物質ではなく、生きていく上での教えや言葉、注いでもらった無償の愛」であると一貫して語っています。余計な権力闘争や利権に一切関与せず、逝去後も清廉な立場を保ち続けている姿勢こそが、関係者からの厚い信頼につながっています。