歌会始の儀における最大のクライマックスは、儀式の終盤に披講される天皇陛下の「御製(ぎょせい)」と皇后陛下の「御歌(みうた)」、そして皇族方の短歌です。
両陛下の短歌には、常に国民の暮らしや被災地の復興への深い寄り添い、自然災害への憂慮、そして次世代の若者たちの未来への祈りが込められています。地方行幸啓での人々との温かなふれあいや、皇居内の自然・歴史的営みを通じて感じられた実感を、平明かつ格調高い日本語で表現されるのが大きな特徴です。
一般入選者の歌が先に詠み上げられ、最後に両陛下の御製・御歌が披講されるという構成は、「国民の声をまず聞き届け、その後に君主が応える」という日本古来の和歌の精神、すなわち君民共詠(くんみんきょうえい)の理念を象徴しています。2026年の儀式においても、激動する世界情勢や環境変化の中で、人々を勇気づける祈りの言葉が示されることが期待されています。