現在、道内の医療・教育界で最大の関心事となっているのが、学校法人北海道医療大学の北広島市「北海道ボールパークFビレッジ」への新キャンパス移転計画です。2028年の開校を目指して進むこのプロジェクトには、明確な戦略的理由が存在します。
移転の最大の理由は、深刻化する少子高齢化への危機感と学生確保に向けた競争力強化です。当別キャンパスやあいの里キャンパスは自然豊かな教育環境である一方、札幌中心部や新千歳空港からのアクセス面で課題を抱えていました。交通結節点として発展するFビレッジに拠点を統合することで、道内外の優秀な学生を集め、プロ野球球団や民間企業との産学連携による最先端のウェルネス拠点を構築する狙いがあります。
そこで地域住民が最も懸念しているのが「あいの里の医療拠点がどうなるのか」という点です。大学側は地域住民の不安に応える形で、現在の病院機能をいきなり全面撤退させるのではなく、「北海道医療大学 歯科内科クリニック」規模のサテライト診療拠点をあいの里地区に存続・再編させる方針を示しています。地域に長年根付いてきた医療インフラを守りつつ、新キャンパスとの機能分担を図る計画が着々と具体化しています。