消化器病学会が策定する「2026年最新IBS治療ガイドライン」においても、薬物療法と食事療法のハイブリッド管理が強く推奨されています。医学的エビデンスが確立されている主な改善策を整理しました。
1. 低FODMAP(フォドマップ)食事療法の効果
小腸で吸収されにくく大腸で発酵しやすい糖類(発酵性オリゴ糖、二糖類、単糖類、ポリオール)を控える食事法です。小麦製品、豆類、玉ねぎ、牛乳、人工甘味料などを一定期間制限し、腸内のガス発生を劇的に抑制します。臨床研究でも約7割の患者に症状改善が見られたと報告されています。
2. お腹の張りガスだまり改善薬の活用
医療機関では、腸管内のガス気泡を破壊して体外へ排出しやすくするジメチコン(ガスコン)や、腸内環境を整える酪酸菌製剤、プロバイオティクスが処方されます。市販薬でもガスピタンなど類似の消泡成分を含む製品が手に入ります。
3. 桂枝加芍薬湯など市販漢方薬の選択肢
腹部膨満感やしぶり腹を伴う痙攣性の痛みには、医療用・市販薬ともに桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)が第一選択として広く用いられます。冷えや強いガス滞留がある場合は「大建中湯(だいけんちゅうとう)」、精神的ストレスが顕著な場合は「加味逍遙散(かみしょうようさん)」や「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」が効果を発揮します。