現地を詳しく観察すると、通りによって営業状況の濃淡があることが分かります。飛田新地は主に「青春通り」「メイン通り」「大門通り」「妖怪通り(年配層中心の通り)」など複数の筋で構成されていますが、ネット上の「閑散としている」「潰れた店が多い」という書き込みには明確なカラクリが存在します。
最も活況を呈しているのは、若年層の女性が集中する「青春通り」および「メイン通り」です。この2大通りでは、平日夕方以降の点灯率はほぼ100%に近く、休業している区画を探す方が困難な状態です。一方、外周部や一部の細い路地では、高齢化や建物の老朽化によって廃業した空き店舗がそのまま残されている箇所があり、昼間にそこだけを切り取って撮影・投稿した画像が「飛田新地の崩壊」として誤解を招いています。
また、知恵袋や掲示板で定期的に騒がれる「警察の一斉摘発(ガサ入れ)で全店営業停止」という噂の真相についても冷静な分析が必要です。売春防止法上の建前(料理店における自由恋愛)を維持している特異な地域であるため、個別の店舗における金銭トラブル、あるいは背後関係の捜査に伴う家宅捜索が実施されることはゼロではありません。しかし、それはあくまで個別事案の捜査であり、警察が街全体を一斉に強制捜査して全店を休業に追い込んだという事象は近年発生していません。
「パトカーが数台停まっていた」「ある1軒の前に警官が集まっていた」という断片的な目撃情報が、SNSの伝言ゲームによって「飛田新地が摘発で壊滅した」と過剰に誇張されてしまうのが、噂の正体です。