日本全国に約1万2,000社存在するとされる天満宮・天神社のなかで、頂点に位置づけられるのが日本三大天神です。一般的には福岡の太宰府天満宮、京都の北野天満宮、そして山口の防府天満宮がその筆頭として挙げられ、東日本においては学問の府・東京を代表する湯島天神(湯島天満宮)を数える場合もあります。しかし、これら名社が「なぜ最強と呼ばれるのか」という本質的な違いは、一般にはあまり深く知られていません。
太宰府天満宮は、政争に敗れて大宰府へ左遷された菅原道真公が非業の死を遂げたその地に建ち、御廟所(墓所)の上に社殿が造営された「霊廟」としての絶対的な重みを有します。年間参拝者数は1,000万人規模を誇り、本殿に眠る道真公の御魂へ直接祈りを捧げられる場として、全国の受験生から圧倒的な支持を集めています。
一方、京都の北野天満宮は、朝廷が道真公の神威を畏敬して創建した全国約1万2,000社の「総本社」としての社格を持ちます。平安京の天門(乾=北西)を守護する国家鎮護の社であり、古くから公家や知識人、文人墨客がこぞって学問上達を祈願した根本道場です。
そして山口県に位置する防府天満宮は、道真公が大宰府へ下向する途中に立ち寄ったゆかりの地であり、公の没後、904年に日本で最初に創建された「日本最初の天満宮」としての誇りを持ちます。さらに、江戸時代に徳川幕府五代将軍・徳川綱吉によって昌平坂学問所が開かれ、知の集積地となった文京区に鎮座する湯島天神は、大学受験合格祈願最強の呼び声高く、東大をはじめとする難関大志望者が連日長蛇の列を作ります。