合格通知を受け取った後、多くの合格者が戸惑うのが「実務経験の証明」と「定期的な更新手続き」という2つのハードルです。ここを事前に把握しておかないと、時間と受験費用を無駄にしてしまうリスクがあります。
第一の盲点は、登録要件となる実務経験の厳格さです。試験に合格しても、ビル経営管理士として登録証の交付を受けるには、ビル経営管理に関する実務経験が原則3年以上必要です。実務経験の内容には、ビルの賃貸借契約、テナント折衝、維持管理計画の策定、収支管理などが含まれます。勤務先の代表者印による「実務経験証明書」の提出が義務付けられており、虚偽の申請は通用しません。実務経験が不足している場合は、所定の実務講習を受講して要件を補う道も用意されていますが、完全な異業種からの転身組には一定の時間を要します。
第二の盲点は、5年ごとの資格更新要件です。宅建士(宅地建物取引士証の5年更新)と同様に、ビル経営管理士も登録を維持するために5年ごとの登録更新を行わなければなりません。更新時には更新登録申請書の提出と更新手数料(約1万円台前半)の納付が必要です。現場を離れて更新手続きを放置すると資格が失効し、名刺への記載や投資顧問業等の人的要件としての効力が失われてしまうため、計画的なライセンス管理が求められます。