ムンクの叫び作者エドヴァルド・ムンクの真実!耳を塞ぐ理由と謎に関する主要なデータを分かりやすく解説いたします。
「『叫び』の実物を見たい」と考えたとき、多くの人が直面するのが「叫びは何枚存在するのか」という疑問です。ムンクは自身の気に入ったモチーフを異なる画材や技法で何度も描き直す執着心を持っており、『叫び』にも複数のヴァージョンが存在します。現在、カラーの平面作品として4点、さらに白黒のリトグラフ(版画)を含めた計5種類が公式に確認されています。
それぞれの所蔵先、技法、制作年ごとの特徴を以下の比較表に整理しました。
バージョン/所蔵制作年・技法作品の特徴・数値データ専門家の見解・注目点オスロ国立美術館版
(ナショナル・ギャラリー)1893年
厚紙にテンペラ・油彩最も有名で教科書に載るオリジナル。
左上に鉛筆の落書きあり。色彩の調和と緊迫感が頂点に達した決定打。1994年の盗難被害後に無傷で回収された。ムンク美術館版(パステル)1893年頃
厚紙にパステル粗いタッチのドローイング調。
色彩はやや淡く、習作的性格が強い。着想直後の感情の揺らぎがダイレクトに定着した貴重な初期ヴァージョン。個人所蔵版(旧オルセン家)1895年
厚紙にパステル4点中最も色彩が鮮烈。
額縁にムンク手記の詩を刻印。2012年サザビーズで約1億1992万ドル(当時約96億円)で落札され世界的話題に。ムンク美術館版(テンペラ)1910年頃
厚紙にテンペラ・油彩顔に瞳が描かれていない怪異な姿。
2004年に白昼強奪された作品。回収時に水分と擦れによる損傷を受け、左下に修復不可能なシミが残る歴史的証拠。リトグラフ版(版画)1895年
石版画(モノクロ)約45枚前後が印刷・流通。
下部にドイツ語で詩文が刷られる。世界中の主要美術館が所蔵し、ムンクの名を国際的に定着させたメディア戦略の産物。
一般的に私たちが「ムンクの叫び」として連想する茶褐色と赤のグラデーションが美しい作品は、オスロ国立美術館(Nasjonalmuseet)にある1893年制作の作品です。一方、首都オスロのビョルヴィカ地区にあるムンク美術館は、ムンクが市に遺贈した膨大なコレクション(約2万8000点)を収蔵しており、状態維持のために複数の『叫び』を1時間ごとに交代で展示する独自の保護運用を行っています。