熱が出ない風邪でだるい・喉が痛い原因は?長引く病気の見分け方と対処法

熱が出ない風邪でだるい・喉が痛い原因は?長引く病気の見分け方と対処法

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ネット上のQ&AコミュニティやSNS上では、「熱がない風邪は気合で治せる」「市販の栄養ドリンクを飲んで出勤するのが社会人のマナー」といった言説が未だに散見されます。知恵袋などの投稿を見ても、「熱がないのに会社を休むのは甘えでしょうか」と罪悪感を吐露する相談が毎日のように寄せられています。しかし、感染症の専門医や臨床現場からは、こうした「発熱至上主義」の誤解に対して強い警鐘が鳴らされています。

第一の誤解は、「発熱の有無と病気の重症度は必ずしも比例しない」という点です。たとえば、高齢者や免疫抑制状態にある患者は重症肺炎であっても熱が出ないケースが珍しくありません。現役世代であっても、平熱が低い人や解熱鎮痛成分を含む総合感冒薬を自己判断で早期服用してしまった場合、体温の上昇がマスキングされ、病態の進行を見落とす危険が生じます。

第二の盲点は、風邪の進行プロセスに対する無知です。一般的な風邪の自然経過は、潜伏期から始まり、喉の違和感や鼻水、悪寒といった「ひきはじめ」を経て、発症2〜3日目に症状のピークを迎えたのち、1週間程度で回復期へと向かいます。ところが、熱が出ない疾患群の中には、ピークを過ぎても回復せず、徐々に気道や副鼻腔の深部へと炎症を広げていく感染症が多数紛れ込んでいます。「熱がないから安全」という思い込みは、治療介入の遅れを招く最大の障壁です。

阿部 裕樹
著者

阿部 裕樹

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。