香り松茸味しめじの真相!実はぶなしめじではない幻の味と科学的根拠

香り松茸味しめじの真相!実はぶなしめじではない幻の味と科学的根拠

香り松茸味しめじの真相!実はぶなしめじではない幻の味と科学的根拠を詳しくリサーチ! 知っておきたい 情報と解説を凝縮して配信します。

「香り松茸味しめじ 由来と歴史」を探ると、日本の食卓に根付いたキノコ名称の奇妙なねじれ現象が見えてきます。

江戸時代の代表的な本草書や料理指南書である『本朝食鑑(ほんちょうしょっかん)』においても、しめじは「茸の品の下にあらず、味美にして(キノコの中でも下品ではなく、味が極めて美味である)」と称えられ、古来より貴族から庶民に至るまでその滋味が讃えられてきました。

ところが昭和の高度経済成長期から平成初期にかけて、流通業界で大きな混乱が生じます。当時、人工栽培技術が確立されて大量生産が始まった「ヒラタケ(平茸)」を、一部の生産者や流通業者が販売促進のために「本しめじ」という商品名で売り出したのです。さらにその後、苦味を抑えて日持ちを向上させた「ぶなしめじ」の栽培が普及すると、こちらも単に「しめじ」として大々的に店頭へ並ぶようになりました。

本物のホンシメジを知らない消費者は、「これが昔から言われる『味しめじ』なのか」と信じ込んでしまいました。しかし、1990年代から2000年代にかけて消費者庁や農林水産省による食品表示基準の見直しが進み、「消費者に誤認を与える不適正な表示」として是正措置が取られます。その結果、ヒラタケは「ヒラタケ」、ぶなしめじは「ぶなしめじ」と正確に記載することが義務付けられ、本来の「本しめじ」と区別されることになりました。私たちが抱く「スーパーのしめじがことわざほど美味しく感じられない」という違和感は、この流通史の産物だったのです。

中島 亮太
著者

中島 亮太

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。