イレウス管とは?胃管との違いや挿入の痛み・留置期間の実態を徹底解説

イレウス管とは?胃管との違いや挿入の痛み・留置期間の実態を徹底解説

イレウス管とは?胃管との違いや挿入の痛み・留置期間の実態を徹底解説の基礎知識と応用に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。

ネット上の知恵袋や闘病記、SNSのコミュニティにおいて、イレウス管の経験談は「激痛だった」「二度と経験したくない過酷な処置」といった切実な声で溢れています。現場の臨床実態として、患者が直面する身体的・精神的苦痛は決して小さくありません。

患者が訴える苦痛の正体は、主に次の3点に集約されます。

  • 鼻腔通過時の強い摩擦痛と圧迫感:胃管よりも太いチューブが鼻粘膜を押し広げながら通過するため、鋭い痛みを伴います。
  • 咽頭・喉頭通過時の激しい嘔吐反射(えづき):異物が喉を刺激し続けることで、激しい嘔気や涙が止まらない状態に陥ります。
  • 幽門輪通過時の違和感と長時間の体位拘束:チューブの先端を胃から十二指腸へ進める際、X線透視下でガイドワイヤーを操作しながらミリ単位でチューブを進めるため、処置が30分から1時間以上におよぶこともあります。

こうした苦痛を最小限に抑えるため、医療現場ではロングチューブ挿入介助の綿密なプロトコルが整備されています。鼻腔内にはリドカインゼリー(キシロカインゼリー)による十分な局所麻酔を施し、可能な限り潤滑性を高めます。チューブが咽頭に達した瞬間、医師や看護師が「息を吐いて、ゴクンと飲み込んでください」と患者の嚥下動作に合わせてチューブを滑り込ませることで、咽頭反射を劇的に低減させます。

さらに、チューブ先端が胃内に到達した後は、重力と胃の蠕動運動を利用して幽門を通過しやすくするため、患者を右側臥位(右側を下にした横向き)に体位変換する工夫が徹底されています。現場の看護師が手を握り、呼吸のリズムを整える声かけを行うだけでも、患者の緊張による筋肉の収縮が緩み、挿入に伴う苦痛は確実に緩和されます。

阿部 裕樹
著者

阿部 裕樹

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。