中国語学習者が初期段階で100%つまずき、現地の金銭トラブルの温床ともなるのが「4(sì)」と「10(shí)」の発音の違いです。数字を聞き間違えて10元を渡すべきところを40元要求されたと勘違いするケースは、駐在員コミュニティでも日常茶飯事の笑い話として語り継がれています。
中国には昔から「四是四,十是十,十四是十四,四十是四十(4は4、10は10、14は14、40は40)」という有名な早口言葉が存在するほど、両者の識別は中国人にとっても発声訓練の試金石です。決定的な違いは以下の表に示す2点に集約されます。
さらに文法面で日本人を混乱させるのが、「二(èr)」と「两(liǎng)」の使い分けです。どちらも日本語では「2」ですが、中国語では文脈によって厳密に使い分けなければなりません。
「二(èr)」を使う場面:単なる番号、順序、数式の計算など、数字そのものを呼ぶ場合です。「部屋番号202(èr líng èr)」「2月(èr yuè)」「2等賞(èr děng jiǎng)」、そして2桁の数字「12(shí'èr)」「20(èrshí)」では必ず「二」が用いられます。
「两(liǎng)」を使う場面:個数や量を表す「量詞」の直前で使われます。「2個(liǎng ge)」「2人(liǎng ge rén)」「2本(liǎng zhī)」「2杯(liǎng bēi)」などは、絶対に「二個(èr ge)」とは言いません。英語でいう「two」と「pair/couple」に近い感覚です。また、大きな桁数において「200」は「èr bǎi」も「liǎng bǎi」も両方使われますが、「2,000(liǎng qiān)」「20,000(liǎng wàn)」と桁が大きくなるにつれて「两(liǎng)」を使うのが圧倒的に一般的となります。