細木氏の屋台骨であった「六星占術」そのものに対する信憑性についても、冷静な検証が必要です。
六星占術は、古代中国から伝わる「算命学」や「四柱推命」の理論をベースに、細木氏が分かりやすい言葉(運命星、大殺界など)へと焼き直したシステムです。独自のオリジナル占術として喧伝されましたが、東洋占星術研究者からは「既存の占術の用語を都合よく改変しただけ」という厳しい指摘が当時から絶えませんでした。
特に人々に強烈な恐怖を与えた「大殺界」に科学的根拠や統計的妥当性は一切存在しません。12年周期のうち3年間を「大殺界」と定義すれば、人生の25%(4分の1)は誰であっても常に大殺界の期間に該当します。人間が生きていれば、4年のうち1年程度は病気やトラブル、環境の変化に見舞われるのは自然な確率の範囲内です。
「良いことが起きれば占術のおかげ、悪いことが起きれば大殺界のせい」という確証バイアスとバーナム効果を巧みに利用した構造であり、占術の的中率という観点では「当たるとも言えるし、嘘とも言える」というのが客観的な実態です。