極上の透明度と雑味のない風味を生み出すためには、仕込み前の丁寧な下処理が欠かせません。購入した青梅は流水で優しく洗い、ホコリや汚れを落とします。鮮やかな緑色の固い青梅であれば、たっぷりの水に1〜2時間程度浸けてアク抜きを行います。ただし、少し黄色みがかった完熟寄りの梅を使う場合は、長時間水に浸けると果肉がふやけて傷む原因になるため、アク抜きは不要か30分以内の短時間に留めてください。
水気を切った後の最重要工程が「完全乾燥」と「ヘタ取り」です。わずか一滴の水滴が残っているだけでもカビの温床となるため、清潔な布巾やキッチンペーパーで一粒ずつ丁寧に拭き取ります。その後、竹串やつまようじを使って黒いヘタ(ホシ)をポロリと取り除きます。ヘタを残したまま漬けるとシロップに渋みや濁りが出てしまうため、妥協できないポイントです。
ここでプロが実践している秘訣が、リンゴ酢(または純米酢)を100〜150ml加えるというアプローチです。酸を加えることで液全体のpHが下がり、酵母菌の増殖を抑えて発酵やカビを劇的に予防します。さらに、酢のまろやかな酸味が加わることで後味がキリッと引き締まり、濃厚でありながら爽快感のあるワンランク上の味わいに仕上がります。