最大のハイライトであるサビのフレーズ。「この長くて重い坂道を」というフレーズは、単に横浜・岡村町の急坂を下る物理的な描写にとどまらない。ここには、若者特有の不確かで不器用な未来への不安と、それを越えていこうとする命の衝動が隠されている。
「ゆっくりゆっくり下っていく」という言葉の裏には、この愛おしい瞬間を終わらせたくない、ずっと二人でいたいという切実な願いが込められている。軽快なメロディとは対照的に、歌詞の深層に流れるのは一抹の寂しさと刹那的な美しさだ。この絶妙な感情の二重構造こそが、聴く人の涙腺を刺激してやまない本当の理由なのだろう。