20世紀初頭、大西洋を渡ったシチリア移民とともに、組織の種はアメリカの地に撒かれた。1920年代の禁酒法時代は、彼らにとって未曾有の莫大な富をもたらすゴールドラッシュとなった。密造酒の製造と密輸によって、裏社会の経済力は一気に国家予算規模へとふくれあがった。
シカゴの暗黒街を血で染め、帝王として君臨したアル・カポネ。そしてニューヨークで争いを収めて「五大ファミリー」の最高意思決定機関「コミッション」を創設したラッキー・ルチアーノ。彼らの手によって、アメリカにおけるシチリア系組織コサ・ノストラは、近代的な企業組織へと脱皮を果たす。しかし、その急速な拡大は連邦捜査局(FBI)との数十年に及ぶ激しい暗闘の幕開けでもあった。