ラムネと並んで親しまれる「サイダー」ですが、両者の違いをご存知でしょうか。現代ではどちらも透明な炭酸飲料として同一視されがちですが、発祥の歴史とフレーバーの組み立てには明確な違いが存在します。
サイダーの語源は、フランス語の「シードル(Cidre)」やりんご酒を指す英語の「サイダー(Cider)」に由来します。明治時代に日本へ導入された際、りんご風味をベースに様々な果実の香りをミックスした「サイダーエッセンス」が開発されました。つまり、ラムネが「レモン・ライム主体の単一柑橘系」であるのに対し、サイダーは「りんごをベースとした複合フルーツ系」の風味として誕生した経緯があります。
さらに、かつての日本農林規格(JAS規格)においては、味だけでなく「容器」によって両者が厳格に区別されていました。「ガラス瓶にビー玉で栓をした炭酸飲料」をラムネ、「王冠やキャップで栓をした炭酸飲料」をサイダーと定義していた時期があり、この容器の構造こそが両者を分ける最大のアイコンとなったのです。