公式記録において、バーミンガム・シティFCとFCバルセロナが激突した舞台は、1958-60年のインターシティーズ・フェアーズカップ 決勝のみです。当時のフットボール界において、この2連戦はイングランド勢の欧州進出史に永遠に刻まれる金字塔でした。
当時、まだUEFAチャンピオンズカップ(現CL)が創設間もない黎明期、都市対抗を起源とするフェアーズカップは各国のトップクラブが覇権を争う極めて権威あるトーナメントでした。下馬評を覆して決勝まで駆け上がったバーミンガムは、エレニオ・エレーラ監督が率い、伝説のバロンドール受賞者ルイス・スアレスやエヴァリスト、ツィボルらを揃えた全盛期バルセロナと相対したのです。
第1戦のセント・アンドルーズで演じた0-0の死闘は、当時の英メディアから「カタルーニャの巨人を足止めした驚異の規律」と絶賛されました。第2戦ではカンプ・ノウの圧倒的な熱気とエヴァリストやツィボルの技術に押し切られたものの、この歴史的背景こそが、今なおバーミンガムのサポーターが誇り続けるアイデンティティの根幹です。