ネット上のコミュニティや初見読者の間で長年議論されがちなのが、「涙目のルカはスタンド使いだったのか?」という誤解です。結論から明確に述べると、ルカはスタンド能力を一切持たない完全な非スタンド使いです。
彼が振り回したスコップは特殊な能力を秘めたスタンドアイテムではなく、ホームセンター等で調達できる市販の土木工具です。また、ジョルノの能力で生まれたカエルを前にした際も「ただの不気味な小動物」としか認識できておらず、スタンドヴィジョンを見ることもできませんでした。パッショーネは構成員全員がスタンド使いというわけではなく、ポルポの矢による適性試験を通過した一握りの者のみがスタンド使いとなり、ルカのような大多数の末端は一般的な武器と暴力で活動しています。
もう一つの注目すべき盲点は、「なぜブチャラティはルカの死の犯人がジョルノだと即座に突き止められたのか」という点です。作中ではルカの遺体から「右目の傷」や遺品が切り取られ、組織の幹部ポルポを通じてブチャラティへと調査命令が下りました。ブチャラティは空港周辺の聞き込みと、ルカの所持品・目撃証言を照合し、最後にルカと接触していた不審な少年=ジョルノへと極めて迅速に辿り着いたのです。この捜査能力の高さが、名エピソードであるケーブルカー内での尋問シーン(「この味は!………ウソをついてる『味』だぜ……」)へと直結します。