なぜこれほど危険性が指摘されながら、食品・清涼飲料業界は果糖ブドウ糖液糖を使い続けるのか。理由はシンプルで、コストと製造上のメリットが極めて大きいからだ。安価な輸入トウモロコシを原料に工業化された液糖は、品質が安定しており、固形化して固まる心配もない。商品棚での日持ちを伸ばし、清涼感のある甘みを手軽に演出できるため、メーカーにとって手放せない成分となっている。
消費者が注意すべきは、パッケージ裏面の「成分表示の罠」だ。日本の食品表示法では、原材料は重量の多い順に記載される規則がある。しかし、果糖とブドウ糖の割合によって「ブドウ糖果糖液糖」「果糖ブドウ糖液糖」「高果糖液糖」と名称が細かく分かれており、メーカーが複数の甘味料を組み合わせることで、目立たない位置に表示を分散させるテクニックが存在する。「砂糖不使用」と書かれていても、実際には大量の異性化糖が含まれているケースは珍しくない。