肌トラブル時の万能薬として知られる白色ワセリンですが、小鼻の脂漏性皮膚炎においては逆効果となるケースが少なくありません。ワセリン自体は不純物が少なくアレルギーを起こしにくい基剤であるものの、強力な油膜で肌を密閉する性質を持ちます。
小鼻の皮膚をワセリンやオリーブオイル、馬油などの高油分で覆ってしまうと、毛穴内部の皮脂分泌が閉じ込められ、皮脂を好むマラセチア菌の格好の温床を作り出します。皮剥けしている部分は乾燥しているように見えても、内部は皮脂過多である「インナードライ」状態であるケースが大半です。
小鼻まわりの正しい保湿手順は次のアプローチが推奨されます。
- 油分(オイル・高粘度バーム)を最小限に抑える:乳液やクリームは全顔用をそのまま小鼻に塗り込まず、薄く伸ばす程度にとどめる。
- 水分保持能力の高い成分を選ぶ:セラミド(特にヒト型セラミド)、ヒアルロン酸、ナイアシンアミドなどが配合された、油分の少ないジェル状美容液やさっぱりタイプの化粧水で角層に水分を補給する。
- 摩擦を徹底排除:皮剥けが気になるからと指でこすったり、スクラブや毛穴パックを使用したりする行為は皮膚バリアを破壊するため厳禁です。