阿部力のバックボーンを紐解く上で欠かせないのが、その生い立ちと多文化的なキャリアです。本名は李振冬(リー・ジンドン)。中国・黒竜江省出身で、祖母が日本人というクオーターとして生まれました。9歳の時に日本へ移住して帰化し、日本名として阿部力を名乗るようになります。その後、北京電影学院で本格的に演技を学び、語学力と端正なビジュアルを武器に台湾や香港、中国本土の映画界でキャリアをスタートさせました。
そんな彼を日本の国民的スターへと押し上げたのが、2005年に放送されたTBS系ドラマ『花より男子』でした。彼が演じた美作あきらは、裏社会の大物御曹司でありながら、血気盛んな道明寺司や花沢類らをなだめるグループ屈指のバランサー役。年上キラーという独特のキャラクター付けもあり、作品のメガヒットとともに一気に知名度を獲得しました。共演した松本潤、小栗旬、松田翔太らとともに「F4」として絶大な人気を誇り、映画化も含めてまさにスターダムの頂点に立っていた時期でした。