骨董市にまつわる情報の中には、現場の実情と乖離した俗説がいくつか存在します。
誤解1:「骨董市は早朝に行かなければ良い物が残っていない」
確かにプロのバイヤーや熱狂的なコレクターは、開場直後(あるいは搬入中)を狙って即座にレアピースを回収していきます。しかし、これは転売目的や特定の希少銘柄を追う層の話です。 一般の愛好家にとって、朝一番は最も混雑し、店主も品出しに追われて会話の余裕がありません。生活に馴染む古道具や味わいのある雑貨を探すのであれば、午前10時から11時頃の落ち着いた時間帯の方が、店主から手入れ方法や年代の解説をじっくり聞きながら納得のいく買い物ができます。
誤解2:「安ければ安いほど掘り出し物である」
価格の安さだけを追求すると、いわゆる「安物買いの銭失い」に陥ります。傷やヒビ(ニュウ)が入っている器を安価で手に入れても、食品用として実用できなければ次第に押し入れの肥やしになります。欠陥を「景色(味)」として愛せる場合を除き、日常で使う道具は多少値が張ってもコンディションが安定しているものを選ぶのが鉄則です。