「エアコンをつけて出かけているから安心」という油断が、室内での熱中症事故を招く主因となっています。人間が快適と感じる室温と、犬が生活する床上数十センチの環境には明確な温度差・湿度差が存在するためです。
一般的に推奨される犬の熱中症予防におけるエアコン設定温度は24度〜26度ですが、冷房の設定表示だけを見て判断するのは非常に危険です。冷気は下部に溜まりやすい一方で、直射日光が差し込む窓際やケージ内の空気は滞留しやすく、局所的に30度を超えているケースが散見されます。
さらに重要な指標が「湿度」です。湿度が60%を超えると、パンティングによる水分の蒸発効率が著しく低下し、室温が25度であっても熱中症を発症します。サーキュレーターを併用して室内の空気を循環させ、床面近くに設置した温湿度計で「室温22〜25度・湿度50〜60%」を実測値として維持することが必須条件となります。