富山駅南口を出てすぐの広場から、路面電車の軌道沿いに広がる「桜町」「新富町」一帯は、富山市内屈指の歴史を持つ飲み屋街です。表通りの大型ビルにはチェーン店や個室居酒屋が並びますが、一本路地を入ると、創業数十年を数える個人経営の赤提灯が灯っています。
現場取材で見えてくるのは、常連客が「刺身盛り合わせ」と「季節の天ぷら」を頼み、冷やした立山や勝駒の徳利を傾ける日常の風景です。SNSや大手レビューサイトで星評価がそれほど多くない店舗であっても、戸を開ければ満席という光景は珍しくありません。
地元関係者はこう語ります。
「本当に美味い魚を出す店ほど、派手な広告を出さずに地元の常連で席が埋まります。駅前のCiCビル裏手や、すずかけ通りから少し入った小路にこそ、店主の目利きが光る本物の穴場が存在します。」
こうした穴場店では、氷見うどんや黒造り(イカ墨を使った塩辛)、富山かまぼこの昆布巻きなど、素朴ながら滋味あふれる名物が手頃な価格で供されており、観光地の喧騒から離れて富山の夜を満喫することができます。