「Grand Cru Café GINZA」が世間の度肝を抜いた最大の要因は、その価格設定と提供スタイルにありました。一般的な喫茶店やスペシャルティコーヒー専門店のように「ブレンド1杯〇〇円」と注文するのではなく、フルボトルのワインをオーダーするようにシャンパンボトルに入った珈琲豆(100g〜)をボトル単位で購入するという前代未聞のシステムを採用していました。
ボトル1本からは、ハンドドリップで約5〜6杯分のコーヒーが抽出されます。価格帯は銘柄や収穫農園の区画によって明確にランク分けされており、最もスタンダードなラインでも1本10,000円〜15,000円前後(税別)、最高峰の希少品種やコンテスト受賞ロットになると1本30,000円〜100,000円超という桁違いのプライシングがなされていました。1杯換算にすると実質2,000円〜数万円という、まさにラグジュアリーの極致です。
なぜシャンパンボトルなのか。それは単なる奇をてらった演出ではありません。焙煎直後のコーヒー豆から放出される炭酸ガスを利用し、耐圧ボトル内で正圧を保ちながら豆自体の酸化を極限まで防ぐという、ミカフェート独自の保存特許技術に基づいています。抜栓した瞬間に放たれる芳醇なアロマと、雑味を極限まで排除したクリアな透明感は、これまでのコーヒーの概念を根本から覆すものでした。