なぜ生駒山には熊がいないと言い切れるのか。その理由は、関西一円における野生動物の生息分布と、生駒山が置かれた地理的孤立性にあります。
近畿地方におけるツキノワグマの主要な生息域は、大きく分けて「北摂・丹波山地(大阪北部〜京都・兵庫)」と「紀伊半島山岳部(奈良県南部吉野〜和歌山・三重)」の2大拠点に限られています。生駒山地は、東西を大阪平野と奈良盆地という高密度な都市部に挟まれ、南北は大和川や幹線道路(第二阪奈道路・国道308号・阪奈道路など)、鉄道網によって完全に分断されています。
熊が他の山系から生駒山へ移動してくるには、市街地や幾重にも交差する高速道路を横断しなければならず、生態学的に移動ルートが存在しません。したがって、生駒山 ツキノワグマ 生息状況は客観的に見ても「存在し得ない環境」が形成されています。