「透けを防ぐためにはオンスが高ければ高いほど良い」という認識が広まっていますが、ここには見落としがちな落とし穴が存在します。テキスタイルの設計上、過度に重い生地は夏場の体温調節や快適性を損なう要因になり得ます。
例えば、8.0オンスを超える超ヘビーウェイト生地は、炎天下の湿度が高い日本の夏期において熱がこもりやすく、通気性が低下します。また、生地自体の重量が増すことで肩への負荷を感じるケースも珍しくありません。
さらに重要なのは「オンス(重量)」と「糸の撚り方・編み立て密度(ゲージ)」の違いです。同じ6.0オンスであっても、粗野な糸でざっくり編まれた生地は光を通しやすく、逆に細番手の糸を高密度(度詰め)で編み上げた生地は、薄手に見えても透けにくいという物理特性があります。単なる重量表記に惑わされず、「度詰めのしっかりした天竺生地」を選ぶことが、上品な着こなしを叶えるプロの知見です。