一方で、もう一人の看板審査員であるポール・ハリウッドは、チャンネル4への移籍を選択しました。この対照的な決断は、当時メディアによって「裏切り」や「分裂」としてセンセーショナルに報じられることになります。
ポールは「番組とベイカーたちへの愛着、そして自分の仕事を全うするため」と残留の理由を語りましたが、高額な契約金が動いたことも事実です。メアリーは後に、ポールの選択を非難することはせず、「彼は彼の道を選んだ」と大人の対応を見せました。
しかし、この二人の決断の違いが、番組の持つ「温かみ」のバランスを大きく変えてしまったことは否めません。メアリーの包容力ある批評と、ポールの厳しい眼差しという絶妙なコントラストは、ここで失われることになりました。