Q1:『おしゃべりな亀』の最も古い原作はイソップ寓話ですか、それともジャータカ物語ですか?
A1:文献学的にはインド仏教説話である『ジャータカ物語(本生譚)』の第215話が最も古いルーツです。紀元前の古代インドで生まれた説話が、シルクロードを通じて西洋へ渡りイソップ寓話に組み込まれ、東洋へは仏教伝来とともに日本へと伝わりました。
Q2:亀と一緒に飛んだ鳥は鶴ですか?それともカモや雁ですか?
A2:原典の『ジャータカ物語』では「雁(ガン)」です。西洋のイソップ寓話では「鷲(ワシ)」や「アヒル」など多様な鳥が描かれます。日本で「鶴」として定着したのは、平安末期の『今昔物語集』で日本の風土に合わせて鶴に翻案されたことがきっかけです。
Q3:絵本によって「亀が死ぬ結末」と「助かる結末」があるのはなぜですか?
A3:原典(仏教説話やイソップの初期伝承)では岩や王宮に叩きつけられて死亡する過酷な結末ですが、近代以降の日本の児童書では、情操教育への配慮から「草むらに落ちて甲羅が割れただけで助かった」「反省して池に戻った」というマイルドな結末へ改変された作品が多く出版されたためです。