アニメーター待遇改善については、SNSや5ch、知恵袋などで「単価は上がったが、仕事量が減った」「月給制になったが残業代が出ない」といった生の声が散見される。ある中堅アニメーターは取材に対し、「制作費が上がっているのは理解しているが、その恩恵が現場に届いている実感は薄い」と語った。一方で、2026年に行われた業界団体の合同説明会では、若手採用の倍率が上昇し、以前よりも「安定した職業」としてアニメーター職を志望する学生が増えているという報告もあった。
配信ビジネス収益に関しても、現場の温度差は大きい。グローバル配信事業者との直接契約に成功したスタジオは潤っているが、制作委員会経由の案件では、配信収益の分配が不透明なままというケースが多い。アニメ関連株の動向も、制作会社よりもIPを保有する出版社や商社、配信事業者に有利な形で推移している。ネット上の「アニメ制作会社は儲かっていない」という意見は、必ずしも誤りとは言えない。