合わせ酢の配合と同じく、あるいはそれ以上に仕上がりを左右するのが酢飯3合水加減です。家庭で酢飯を作った際に生じる失敗の約8割は、炊飯時の水分過多に起因しています。炊き上がったご飯に約90mlもの液体(合わせ酢)を後から浸透させるため、炊飯段階であらかじめ水分を抜いておかなければ、米が水分を抱えきれずに外へ吐き出し、糊化してしまいます。
炊飯器の釜に「すし飯」の専用目盛りが刻まれている場合は、酢飯3合炊飯器目盛りの「すし3」のラインに正確に合わせるのが基本です。この専用目盛りは、通常の「白米3」よりも約10%水分量が少なくなるよう計算されています。
もし専用目盛りがない炊飯器を使用している場合は、以下のルールを徹底してください。
- 米3合(450g)を研いだ後、白米の「3」の目盛りまで水を入れる。
- そこから大さじ3〜4杯分(約45〜60ml)の水をすくい出して捨てる。
- 5cm角の昆布を1枚入れ、30分浸水させてから「硬め(または早炊き・すしモード)」で炊飯を開始する。
昆布に含まれるグルタミン酸が米粒の表面をコーティングし、適度な旨味を与えつつ、酢を打った際の一粒ごとの離れを良くします。炊飯器の早炊き機能は急激な加熱によって米の表面を締め、硬めの炊き上がりに導くため、酢飯用の炊飯には非常に相性が良い裏技です。