現在、大手100円ショップの手芸コーナーには、綿(コットン)、ポリエステル、リネン混、ダブルガーゼ、合皮(フェイクレザー)、ボア、チュールなど、専門店顔負けの100均布種類がズラリと並んでいます。かつては端切れ同然の薄手生地が目立ちましたが、現在店頭に並ぶアイテムは手芸用途を明確に想定した規格化が進んでいます。
手芸専門店(ユザワヤやオカダヤなど)で生地を購入する場合、通常は10cm単位や50cm単位での切り売りとなり、最低でも数百円から千円前後の初期コストがかかります。一方で百均布手芸用カットクロスは、あらかじめ「30cm×40cm」や「50cm×50cm」といった使い切りサイズに裁断されており、少量の布を何種類も揃えたいクラフターにとって圧倒的な手軽さを提供しています。
ただし、専門店の生地と比較した際、決定的な違いとなるのが「糸の打ち込み本数(織り密度)」と「生地幅の自由度」です。百均布はコストを抑えるために糸の撚り(より)が甘かったり、平織りの密度がやや粗かったりするケースが見られます。バッグの底面のように強い摩擦や荷重がかかる部位には厚手の芯地で補強するなどの工夫が必要ですが、ポーチやコースター、人形服といった小物用途であれば十分すぎる実用レベルに達しています。