メニュー表に並ぶ部位の特徴を把握しておくと、焼き鳥屋での体験価値は飛躍的に高まります。定番部位の質の高さで店の地力を測りつつ、仕入れにこだわった希少部位に挑戦するのが通の醍醐味です。
定番メニューにおいても、名店の仕事は光ります。鮮度が命の「レバー」は、角がピンと立ち、臭みが一切なくフォアグラのように滑らかな舌触りを提供します。また、軟骨の配合や練り方で店の個性が最も出る「つくね」は、塩で肉の旨味をダイレクトに味わうか、濃厚な卵黄とタレで絡めるかでその真価が問われます。
さらに見逃せないのが、一羽からわずかしか取れない希少部位の存在です。知っておくべき代表格には以下のようなものがあります。
- ソリレス:モモの付け根にあるピンポン玉大の筋肉。フランス語で「愚か者はそれを残す」を意味するほど、強烈な弾力と濃厚な肉汁が詰まった最高峰の部位。
- ちょうちん:未成熟卵(きんかん)と卵管(ヒモ)を一緒に串打ちしたもの。口の中でプチッと弾ける濃厚な黄身と、タレで香ばしく焼かれたヒモのコントラストが絶品。
- ふりそで:肩肉にあたる部位。ムネ肉のヘルシーさとモモ肉のジューシーさを併せ持ち、上品な脂の甘みが特徴。
- せせり:首周りの肉。よく動かす筋肉のため引き締まっており、噛むほどに旨味があふれ出る。