残業月45時間超で会社都合に!失業保険を即受給する基準と証拠術

残業月45時間超で会社都合に!失業保険を即受給する基準と証拠術

残業月45時間超で会社都合に!失業保険を即受給する基準と証拠術の見逃せないポイントを一挙に解説しました。

日本の雇用保険法において、退職理由は単に「誰が退職を切り出したか」だけで形式的に決まるものではありません。厚生労働省のガイドラインでは、労働者に退職を余儀なくさせた原因が事業主側にある場合、労働者が自ら辞職した場合でも「特定受給資格者(倒産・解雇等による離職者と同等の扱い)」として認定する明確な基準を設けています。

長時間労働を理由として特定受給資格者と認定されるための具体的な労働時間基準は、退職直前の6ヶ月間における残業実績をもとに判断されます。厚生労働省が定める行政手引および関係法令に基づく判断基準ラインは以下の3項目です。

第1に、離職直前6ヶ月間のうち、いずれか連続する3ヶ月以上で月45時間を超える時間外労働が行われていた場合です。労働基準法における時間外労働の上限規制の原則(月45時間)を3ヶ月連続して超過している状態は、労働者の健康維持の観点から継続勤務が困難な環境とみなされます。

第2に、離職直前6ヶ月間のうち、いずれか1ヶ月で100時間を超える時間外労働が行われていた場合です。いわゆる単月での過労死ライン基準であり、突発的な繁忙期であっても1ヶ月で100時間を超える残業・休日労働が発生していれば、その事実のみで要件を満たします。

第3に、離職直前6ヶ月間のうち、いずれか連続する2ヶ月から6ヶ月の期間を平均して月80時間を超える時間外労働が行われていた場合です。複数月平均の過労死ラインに合致する過酷な勤務実態が存在していた場合、労働者が自身の生命と健康を守るために離職を選択せざるを得なかったと認定されます。

ここで重要なのは、これらの時間外労働には法定休日に働いた「休日労働時間」も合算されるという点です。会社側が「36協定を締結して特別条項を適用しているから違法ではない」と主張したとしても、それは労基法上の罰則を免れるための社内手続きに過ぎず、ハローワークにおける失業保険の判定基準とは全く別の問題として処理されます。

佐藤 大輔
著者

佐藤 大輔

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