『進撃の巨人』の連載当時からアニメ完結後の現在に至るまで、アニ・レオンハートというキャラクターに対するファンの受け止め方は、作品の進行とともに大きく変化していきました。
第57回壁外調査が描かれた2012年当時、ネット掲示板やSNSは阿鼻叫喚に包まれました。「仲間の中に紛れもない裏切り者がいる」という恐怖と、人気キャラクター揃いだったリヴァイ班(オルオ、ペトラ、エルド、グンタ)が容赦なく惨殺された展開は、当時の読者に深いトラウマを刻み込みました。ネット上では「アニは冷酷非情な殺人鬼」「到底許されない」といった批判的な声が噴出する一方、彼女がアルミンを見逃した際に見せた戸惑いや、変身直前に見せた涙に複雑な人間性を読み取る考察班も活発に議論を交わしていました。
その後、結晶化による長期の「退場」期間に入ると、ファンの間では「アニはいつ起きるのか?」が恒例の話題となります。数年単位で音沙汰がない状態が続いたことで、一部では「このまま物語からフェードアウトするのでは」「すでに死亡しているのでは」という憶測すら飛び交いました。それだけに、原作第124話で水晶体が解けた瞬間の反響は凄まじく、X(旧Twitter)では関連ワードが世界トレンド1位を獲得するほどの熱狂を生み出しました。
このアニの複雑な感情の機微を見事に演じ切ったのが、声優の嶋村侑さんです。冷徹で他者を寄せ付けないミリタリーライクな声色の中に、時折滲み出る少女としての脆さや焦燥感。特にストヘス区で正体を暴かれた際に見せた狂気をはらんだ笑い声や、叫びの力の鬼気迫る絶叫は圧巻の一言でした。アニメ完結編を見届けた海外ファンからも「嶋村侑の演技がアニという魂に完璧なリアリティを与えた」と絶賛の声が寄せられています。