スマホが緑内障の原因に?失明リスクと眼圧上昇の真相を徹底解説

スマホが緑内障の原因に?失明リスクと眼圧上昇の真相を徹底解説

スマホが緑内障の原因に?失明リスクと眼圧上昇の真相を徹底解説について専門的な視点から解説いたします。専門家の見解をご確認ください。

ここでネット上に氾濫する大きな誤解を是正しておく必要があります。それは「スマホから出るブルーライトが視神経を直接焼き切って緑内障を引き起こす」という言説です。

科学的エビデンスを検証すると、ブルーライトと視神経障害の直接的な因果関係は、日常的なスマートフォン使用の光量レベルでは証明されていません。試験管内や実験動物に対して超至近距離から極端な高照度ブルーライトを照射した実験結果を、そのまま人間の日常利用に敷衍して過剰な恐怖を煽るネット言説は、バイアスのかかった誇張です。ブルーライトの主たる実害は、メラトニン分泌を抑制してサーカディアンリズム(体内時計)を狂わせ、睡眠の質を低下させる点にあります。

真に恐れるべき黒幕はブルーライトではなく、スマホの至近距離注視が引き起こす「近視の進行」です。現在、学童期から若年層にかけて近視人口が激増していますが、医学的に正常眼圧緑内障と近視には切っても切れない強い相関関係が存在します。

近視、特に「強度近視」が進行すると、眼球が前後に引き伸ばされてラグビーボールのような楕円形に変形します(眼軸長の延長)。眼軸が伸びると、眼球の後方にある視神経乳頭や網膜が強く引き伸ばされ、構造的に薄く脆くなります。その結果、本来なら耐えられるはずの正常な眼圧であっても、篩状板(しじょうばん)と呼ばれる視神経の出口が歪み、神経線維が圧迫されて死滅してしまうのです。スマホの過剰利用が近視を進行させ、伸び切った眼球が緑内障の引き金を引く——これこそが臨床現場で確認されている真のリスクチェーンです。

松本 悠斗
著者

松本 悠斗

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。