多くの登山者が愛用する気象情報サービス「てんきとくらす(てんくら)月山」ですが、その判定ロジックを誤解していると重大な事故を招く恐れがあります。
ネット上では「登山指数がAだから絶対に晴れて安心だ」という言説が散見されます。しかし、登山指数は主に「上空の風速」「気温」「降水量」の計算モデルから登山快適度を算出したアルゴリズムであり、「晴天率」を直接保証するものではありません。風が穏やかで雨の確率が低ければ、山頂が濃密なガスに終日包まれて視界がゼロであっても「指数A」が表示されるケースが多々あります。
特に月山特有の「擬似好天(一時的な晴れ間)」には強い警戒が必要です。日本海を低気圧が通過する際、温暖前線の通過直前には一時的に温かい南風が吹き込んで晴天が広がり、登山指数が好転することがあります。しかし、その直後には寒冷前線が通過し、雷を伴う豪雨と猛烈な北西風が山を直撃します。前線の位置や気圧配置図(地上天気図・高層天気図)を確認せず、単純化された記号だけに依存する行動は極めて危険です。