2009年12月、東京宝塚劇場公演『ラスト プレイ』『Heat on Beat!』の千秋楽をもって、瀬奈じゅんは宝塚歌劇団を退団しました。当時、人気絶頂期での卒業発表であったため、ネット上やファンの間では「劇団との不仲説」や「体力の限界」など様々な憶測が飛び交いました。
しかし、退団会見および後のインタビューで本人が明かした退団の真の理由は「男役・瀬奈じゅんを完全燃焼したという確信」でした。相手役の彩乃かなみを見送り、一人で組を背負って舞台に立ち続ける中で、「これ以上ないと思える境地に達した」と語っています。
宝塚のトップスターは平均して2〜3年で退団することが多い中、瀬奈は約4年半にわたって重責を果たしました。引き際を自らの意志で完璧にコントロールし、最も美しく輝いている瞬間に幕を引くという選択は、まさに彼女のストイックな美学そのものでした。