アルコール発酵の反応式を完全攻略!仕組み・Atp計算と覚え方の極意

アルコール発酵の反応式を完全攻略!仕組み・Atp計算と覚え方の極意

アルコール発酵の反応式を完全攻略!仕組み・Atp計算と覚え方の極意にまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。

アルコール発酵の学習において、最初の一歩でありながら最大の難所となるのが全体反応式の正確な立式です。結論から整理すると、グルコース(C₆H₁₂O₆)を原料とするアルコール発酵の全体化学反応式は以下の形で表されます。

C₆H₁₂O₆ → 2C₂H₅OH + 2CO₂ + 2ATP

高校生物の教科書(数研出版や啓林館などの検定教科書)では、反応の収支を明示するために「C₆H₁₂O₆ + 2ADP + 2Pi → 2C₂H₅OH + 2CO₂ + 2ATP」と記述されることもあります。どちらの形式であっても、1分子のグルコースから2分子のエタノールと2分子の二酸化炭素が生じ、正味で2分子のATPが獲得されるという数値関係は揺らぎません。

「試験本番で係数が分からなくなる」という受験生のために、アルコール発酵の反応式係数の合わせ方には明快な物理的法則が存在します。それは「炭素原子(C)の収支追跡」です。グルコースの炭素数は6です。生成物であるエタノール(C₂H₅OH)の炭素数は2、二酸化炭素(CO₂)の炭素数は1です。炭素の総数を左辺と右辺で一致させるためには、次の恒等式しかあり得ません。

6 = 2 × 2 + 2 × 1

エタノールの係数が「2」であれば炭素が4個、二酸化炭素の係数が「2」であれば炭素が2個となり、合計で6個の炭素がぴったり整合します。水素(H)についても、グルコースの12個に対し、エタノール(Hが6個)が2分子で合計12個となり完全一致します。酸素(O)も左辺の6個に対し、エタノール(Oが1個×2)+二酸化炭素(Oが2個×2)で計6個です。数字を闇雲に暗記するのではなく、炭素骨格の保存を意識するだけで、数秒でノーミスの係数合わせが可能になります。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。