日本では1966年に計量法が改正され、公的な取引や証明において尺貫法(坪・反・町など)の使用が禁止され、メートル法への一本化が進められました。しかし、半世紀以上が経過した現在でも、農村部では「反」や「町」が日常語として使われ続けています。
その最大の理由は、「田んぼ1反の広さ=大人1人が1年間に食べる米の収穫量(約1石=150kg)」という、数百年培われた生活実感に根ざしているためです。太閤検地以来、1反(300坪)を基準に税や生産量が管理されてきた歴史があり、現場の農家にとって1反という区切りは身体感覚として染み付いています。
明治以降にメートル法が導入された際、日本の農政当局は「1反(約991.7㎡)」に極めて近い「10アール(1,000㎡)」を新たな統計基準として採用しました。この絶妙な近似値設計のおかげで、呼称が「反」から「10アール」に移行しても現場の混乱が最小限に抑えられたという経緯があります。