「人数が減っても、仕事が減ったわけではない」――。日本教職員組合をはじめとする労働団体や現場の教員からは、悲痛な声が上がり続けている。クラス数が増加したことで、学校全体の時間割編成は過密化し、専科教員の不足から担任ひとりに期待される役割がむしろ増大しているというのだ。
初等教育業界全体を揺るがす最大の問題は、深刻な教員未配置問題である。少人数化によって必要な教員数は確実に増えたが、教員採用試験の倍率は過去最低水準を更新し続けている。近年の社会報道でも大きく取り上げられている通り、担任不在のまま始業式を迎えるような異常事態が一部の自治体で常態化。定数上の人数削減という理想が、現場の過重労働という現実に押し潰されかねない危うさを孕んでいる。