組織の運営において、透明性の確保は常に最大の課題であった。とりわけ東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会が設立されて以降、その権限は一民間団体の枠を超え、国家レベルの政策推進機関としての性質を強く帯びるようになった。
当時、東京都知事の小池百合子氏との間で見られた激しい主導権争いは、単なる個人の対立にとどまらない。都政と国政、そして組織委という三権の思惑が複雑に絡み合った結果であった。会議室のドアが閉じられた後、誰が本当のイニシアチブを握っていたのか。リークされた資料は、組織内部での意思決定が極めて限定されたトップ会談によって決定づけられていた実態を物語っている。