ソフトバンクの赤字はわざと?巨額損失の裏にある財務戦略と真相

ソフトバンクの赤字はわざと?巨額損失の裏にある財務戦略と真相

ソフトバンクの赤字はわざと?巨額損失の裏にある財務戦略と真相について知っておくべき 注意点を厳選して解説いたします。

ソフトバンクグループという特異な企業を評価する際、私たち人間心理の「バイアス」に自覚的である必要があります。行動経済学において、人間は「利益を得る喜び」よりも「損失を被る痛み」を2倍以上強く感じる「損失回避バイアス」を持つとされています。メディアが数兆円の損失を大々的に報じると、客観的な現預金の残高や保有資産の価値を無視して、直感的に「破滅の危機」を感じ取ってしまうのです。

孫正義氏という希代の起業家は、この常人であれば耐えられない巨額のボラティリティ(価格変動リスク)を、計算ずくで引き受けられる極めて稀有なメンタリティを持っています。この特性を踏まえ、個人投資家やビジネスパーソンがソフトバンクグループに向き合う際の基準を提示します。

ソフトバンクグループへの投資・注目が向いている人

  • ボラティリティを楽しめるリスク耐性がある人:決算ごとの数兆円の赤字や黒字、株価の30〜50%の急落・急騰に動じず、5年・10年単位のAI革命の果実を狙える長期投資家。
  • バランスシート(B/S)で物事を考えられる人:損益計算書の赤字ではなく、アームなどの保有資産価値(NAV)と借入金比率(LTV)を自らチェックし、本質的な企業価値を判断できる人。

関わるべきではない(慎重になるべき)人

  • 毎年の安定収益・着実な増配を重視する人:製造業のようなコツコツとした利益の積み上げを期待する人は、同社のジェットコースターのような業績に精神的消耗を強いられます。そうした安定性を求めるなら、親会社(9984)ではなく通信子会社のソフトバンク(9434)を選ぶべきです。
  • 「赤字=悪・倒産」という常識から脱却できない人:世間のニュースやネット上のバッシング報道を見るたびに不安になってしまう人は、同社の投資スタンスと心理的バウンダリー(境界線)を保つことが困難です。
井上 凛
著者

井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。