光クラブの創設者であるタミヤ(田宮博)と、後に絶対君主として君臨するゼラ(常川寛之)。この二人の主導権争いと精神的な距離の変化こそが、物語の心臓部である。元々は子供らしい冒険心から始まった秘密基地遊び。リーダーシップを発揮していたタミヤの健全な世界観は、転校生として現れたゼラの冷徹なカリスマによって徐々に侵食されていく。
数字と論理に憑りつかれ、自らを全能の王と信じ込む常川寛之の歪んだ美意識。それに抗おうとしながらも、仲間たちの心が少しずつゼラへと傾いていくのを止められない田宮博の葛藤は痛々しい。無邪気な「ひかりクラブ」が、ドイツ語の規律に縛られた「光クラブ」へと塗り替えられていくグラデーションは、集団心理の恐ろしさを生々しく暴き出している。