インターネット上の旅行コミュニティやSNSで頻繁に見受けられるのが、「九州・大分県だから冬でもそこまで寒くないだろう」という根強い思い込みです。別府や大分市などの沿岸部しか知らない旅行者が抱くこのイメージは、内陸山岳地帯に位置する竹田市においては極めて危険な錯覚と言わざるを得ません。
竹田市の気温寒暖差の理由は、単なる標高の高さだけではありません。盆地特有の夜間の放射冷却現象が強く働くため、春(3〜5月)や秋(10〜11月)であっても、日中の最高気温が22℃まで上がった日の翌朝の最低気温が4℃前後まで急落することが珍しくありません。一日の気温差が15℃〜18℃に達するケースも報告されています。
「昼間は半袖で快適だったのに、夕暮れ時から歯の根が合わないほどの寒さになった」「11月下旬に久住高原道路を通行した際、日陰の路面がブラックアイスバーン化していてスリップしかけた」という体験談は、決して大げさな例外ではありません。山間高原道路では、12月から3月中旬にかけてスタッドレスタイヤやチェーンの携行が事実上の必須条件となります。