毎日洗濯機を回して綺麗に洗っているつもりでも、なぜ白Tシャツは黄ばんでしまうのでしょうか。その決定的な要因は、人体から分泌される皮脂に含まれるスクワレンやワックスエステルなどの脂質成分が、綿やポリエステルの繊維の隙間に残留し、空気中の酸素や紫外線に触れて酸化することにあります。
特に夏場や運動時に気になる白Tシャツの脇の黄ばみの理由としては、皮脂に加えて「アポクリン汗腺」から分泌される脂質・タンパク質・アンモニアを含んだ汗が混ざり合う点が挙げられます。脇は体温が高く通気性が悪いため、皮脂の酸化反応が急速に進みやすい環境が整っています。さらに、制汗デオドラント剤に含まれる金属塩成分が皮脂と化学反応を起こし、不溶性の頑固な皮脂汚れへと変化しているケースも少なくありません。
一般的な洗濯洗剤は、常温の水(15〜20℃前後)で日常的な汗や泥汚れを落とすように設計されています。しかし、皮脂の融点は約37℃以上であるため、冷たい水での通常洗濯では油分が溶け出さず、繊維の奥に約20〜30%の皮脂が蓄積し続けます。これが数ヶ月の保管期間を経て徐々に酸化し、目に見える黄色い色素へと変化するわけです。