館内へ足を踏み入れた来館者が一様に息を呑むのが、郷土ゆかりの美術史的マスターピースの数々です。岡山県立美術館見どころ詳細まとめを語るうえで、絶対に外せない核となるのが、中世水墨画の最高峰である雪舟等楊と、剣の道を究めながら筆を執った宮本武蔵のコレクションです。
備中(現在の総社市)に生まれた雪舟の作品群は、中国(明)で学んだ大胆な空間構成と力強い筆致が同居し、見る者を室町絵画の深淵へと引き込みます。そして、美作国生まれと伝えられる宮本武蔵の収蔵作品として名高い『鵜図』(重要文化財)や『正面達磨図』は、鋭利な太刀筋をそのまま筆先に移したかのような緊迫感を放っています。無駄を極限まで削ぎ落とした墨線の気迫には、来館者から「ガラス越しでも背筋が伸びるほどの威圧感がある」という声が絶えません。
さらに見逃せないのが、岡山出身でアメリカに渡り独自の詩情と風刺を描き出した国吉康雄(Yasuo Kuniyoshi)のコレクションです。哀愁漂う女性像やサーカスをモチーフにした作品群は、世界的にも希少なアーカイブとして海外のアートコレクターからも熱狂的な支持を集めています。