動画配信プラットフォームの普及は、大衆の不倫観や不安のあり方を大きく変えた。Netflixで世界的なヒットを記録したドラマ『金魚妻』や、韓国発の愛憎劇『夫婦の世界』が熱狂的に視聴された背景には、単なる刺激への欲求だけでなく、「身近なパートナーが別の顔を持っているかもしれない」という現代人の根源的な恐怖が映し出されている。
家族社会学の視点から見れば、個人の自由や自己実現が何よりも尊重される社会において、親密な関係性はかつてないほど脆弱になっている。昔のように共同体の規範や経済的依存だけで結びついていた時代は過ぎ去り、いまや関係の存続は「お互いの感情的コミットメント」だけに委ねられているからだ。それゆえに、一度の裏切りがもたらす打撃は自己の存在価値を揺るがすほどに重い。