住居内に生息するダニの約8割から9割を占めるのが「ヒョウヒダニ(チリダニ)」の仲間だ。光学顕微鏡写真を見ると、その体表面は半透明で無数のシワ状の溝に覆われている。彼らは人間を直接刺すことはない。主な主食は、私たちが無意識に落としている皮膚のフケやアカ、汗の成分だ。
しかし、安心するのは早い。チリダニが増殖すると、それを捕食するために現れる猛禽類のような存在がいる。それが「ツメダニ」だ。顕微鏡写真で確認すると、ツメダニは前脚の先端に強力な「巨大なハサミ(触角爪)」を備えている。このハサミでチリダニを捕らえて体液を吸うのだが、人間が接触すると誤って皮膚に噛み付き、体液を注入する。刺されてから1〜2日後に激しいかゆみと赤い発疹を引き起こす犯人は、実にこのツメダニなのだ。